プロボノ

プロボノが終了して半年、NPO支援プロジェクトをPDCAサイクルしてみた。

2010年にやってたプロボノプロジェクト(ボランティア)は2011年の3月に終わった。僕はセクハラ被害者を支援する「NPOサポートハウスじょむ」をサポートしてたわけだが、プロボノワーカーとしての活動が終わってもう半年が経つ。

早いものです。

じょむさんは9月が決算なので、一区切りとして状況をヒアリングした。僕は自分が関わったプロジェクトを終わってから効果測定するのが好きだ。

この作業が一番面白い。

ので、整理してみた。

Plan - 提案したこと

ほとんどのNPOはやればやるほど赤字になる事業に取り組んでいて、その資金は助成金に頼っている。だから、助成金がなくなると継続できない。そして、募金してくれと必死。

だから、まず、それぞれの事業を単体で見た時の採算性を数字で説明。儲からない事業は何かを理解してもらった。NPOは使命感が強いので、採算性という視点がない。なので、業務実態を数字でしっかり伝えてあげるのは大切。ただ、頭で理解しても、「NPOとしてのやるべきこと」への思いが強いので簡単には変われないのだが。

というわけで、提案のコンセプトは「集中と選択」で、助成金がなくても継続できるよう収益を出す仕組みを作ること。

そのために、「NPOとしてやるべきこと」と、「維持するための活動」を分けて考えてください、と提案した。

NPOは利益を得ることに無意識で拒絶していることが多い。それは彼らの対象が「困っている人たち」であることが多いからなんだけど、NPOの運営実態はめちゃくちゃ厳しいわけです。だから、「維持するための活動」を作ってガッツリ稼ぎましょう!って感じ。その当たり前なことを普通に提案した。そしたら、喜ばれた。w

Do - 実行したこと

具体的には、競合他社の価格を調査した上で「価格の見直し」をして、「維持するための活動」を作って、それにフォーカスしてサイトをリニューアルした。

サイトリニューアルだけでなく、「価格の見直し」まで踏み込んだのは特殊だったらしいが、見た目キレイなサイトに変えても、ビジネスモデルが破綻してたら継続はしない。原価1000円のものを800円で販売するビジネスをPRしてもいいことないのです。

ただ、これってNPOに限った話じゃない。

ソーシャル万能、トラフィック最高みたいな風潮には首を傾げる。まず状況はどうなのかが重要。

Check - 結果

そんなコンセプトでリニューアルしたサイトが果たしてどれだけビジネスインパクトを与えたのか?

ということなのだが、収益増加が決算書で確認できた。
サイトは運用の中でちょっとずつ変わってしまっているが、これはもうタッチできないので見守るしかない(笑)。

収益の変化

利益は前年度比で7倍になっていた。だけど、もともと利益が少なかったので、僕が思っていたほどのインパクトではなかった。
継続性を高めるためにパートタイムスタッフを少なくとも2人は増員している。そういうことを考えると、前年度よりも経済的に厳しい状態なのかもしれない。

ただ、あのときに価格の見直しをしてなかったら、もっと厳しい状態になってた気はする。

サイトの変化

リニューアルしたサイトだが、もちろんPVは増えているし、サイトからの問い合わせもかなり増えたようだ。これは運営者が口を揃えて言っている。

「流入キーワード」も「1人あたりの閲覧ページ数」も増えている。閲覧ページ数が何十ページというキーワードも多い。問題を抱えている人はサイトの隅々まで見ている。だからページ数はできるだけ多いほうがいい。そういう仮説は正しかった。

だけど、こちらも思ったほどのアクセス数ではなかった。2010年の11月と2011年の11月で比較したら、PVは4〜5倍。もともとが低いことを考えると全然少ない。やはり、ターゲットが小さいからなのだろうか?このへんを深堀したいけど、運用にタッチできないと難しい。

Action - 今後

もうプロジェクトは終わってしまってるので、じょむさんの今後についてはタッチしにくい。ただ、あらためてメールはしてみた。

「NPOとしてやるべきこと」と、「維持するための活動」を分けて考えてくださいね。

最初のサイクルに戻った。w

これがすべてな気がする。

まとめ

会社での受託プロジェクトと同じで、サービスグラントのプロボノもサイトを作ったら終わり。その後、NPOの経営がうまく進んでいるのかはよく分からない。プロボノに取り組んでいる人たちは問題意識が強いので、プロジェクトが終わっても個人的に関わっている人はちょいちょいいる。それはいいことだが、NPOには経済力がないので、もちろんボランティアで関わることになる。だからずっとは関われない。

僕は意義あることをビジネスにしようと思ってプロボノを体験してみたが、NPO支援では難しいと感じた。

NPOにはコンサルが必要だけど、成果物のないコンサルにお金を払い続ける余裕は彼らにはない。コンサルしてビジネスモデルを変えようと思っても、そもそもマーケットが小さいし、ターゲットが経済的に厳しい人なのでビジネスにしにくい。

友達が「NPOにはコンサルが必要」だという仮説で取り組んでいたが、彼も「NPO支援はビジネスにしにくい」という結論に至っている。
(もちろんNPOにもいろいろあるので、マーケットが大きいところはやりようがあると思う。マーケット規模とターゲットの属性次第だ。)

サイトを作るという事だけにフォーカスすれば、1人でいい。ただ、あえて5人組にして、その場の出会いを価値としたのがサービスグラント。そういうことに興味があったり、NPOの実態が見たい人はぜひやってみて欲しい。

今後、プロボノが日本に定着するのかは分からないし、同じ関わり方では僕はもうしない。だけど、実際やったことで、プロジェクトのポイントが分かったし、1つの実績が出来た。これは生かせると思うので、自分ができることはできる範囲でこれからもやってみようと思っています。

他のプロジェクトがどれぐらいPV増加したかとかは知りたいところ。サービスグラントが公開して欲しいわ。

そして、サイトの結論はいつも同じ。運用フェーズが一番大事!

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プロボノとは?
弁護士など法律に携わる職業の人々が無報酬で行う、ボランティアの法律家活動。 法律家から広がって、最近ではビジネスパーソンや専門家がスキルを生かして社会貢献することと定義されている。
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